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職員室だより
塾長 牧原
2015.07.10

Polyphonyについて

つくばの進学塾「竹進」の副塾長の牧原です。

 

対位法は、音楽だけのことかと思っていましたが、絵画でも、

画家が自らの絵を評して、polyphonyという場合があることを

つい最近知りました。

 

先日、音楽家と画家が同席する場に居合わせたのですが、

画家の方が、ある現代アートの画家が自らの絵をpolyphonyと

いっているのだけれども、これはどういう意味なのか、

と音楽家の方に尋ねたのです。

 

小生は、まだ音楽をやっていた頃は対位法の虜で、フランスの

Milhaurd(ミヨー)などよく聞いたものでした。

いったい、どうやったら、こんなに違う旋律を幾層にも重ねて

美しい音楽ができあがるのだろう?

小生にとっては、雲の上の話でした。

 

ただ、小生の対位法の理解もこのような程度で、絵画との関係や

polyphonyの起源などまったく知りませんでした。

20世紀初頭、音楽がその可能性のほとんどを試し終わり、

新しいものを創作することが不可能になったとき、

バロック時代への回帰現象がおこったとのことでした。

その時の音楽の表現技法の一つが対位法でした。

 

その話を聞いた画家の方が、絵画も全く同じです、と言われたとき

には久しぶりに知的な興奮で鳥肌が立ちました。

絵画におけるpolyphonyも、表現技法の可能性をすべて試し終わった

後の過去への回帰という名の新しい創作技法だったのです!

 

音楽も絵画も、人間の根源にかかわる何かそれらを通底するものが

あるのでは、と実際の表現技法の共通性を通じてまだ小生の知らない

知的ワールドが広がっているのを感じた瞬間でした。

 

音楽家の方の話は、polyphonyの起源から、というより音楽自体の

起源から始まりましたが、こちらの話の方も知的好奇心をくすぐる

すばらしい話だったので、また機会がある時にご紹介します。

 

※高校生への宿題

上記の文の下線部は、英語では「中間話法」という話法で書かれています。

どうやって英訳しますか。時制に注意して訳してください。